試薬の使用期限とその管理方法

本記事では、試薬の使用期限とその管理方法について解説します。

試薬の使用期限とは?

試薬の使用期限は、未開封状態での使用可能期間、もしくは開封後の使用可能期間を指します。 試薬のパッケージやラベルに記載されていることが多いです。 メーカーによっては、使用期限を設定しておらず、使用期限とは別に保証期間を設定している場合もあります。

試薬の種類ごとの一般的な使用期限

保存環境が購入者により異なることが多いため、開封後についてはメーカーによる保証がない場合が多いです。 以下は試薬の種類ごとの一般的な開封後の使用期限の目安です。

試薬の種類開封後の使用期限(目安)
溶剤3ヶ月〜12ヶ月程度
6ヶ月程度
6ヶ月程度
緩衝液(pH7未満)2~3ヶ月程度
緩衝液(pH7以上)1ヶ月程度
滴定用溶液3ヶ月程度
標準液(100〜1,000ppm)数ヶ月~1年程度
標準液(1ppm以下)1日程度
参考: 試薬の安全管理について(日本試薬協会)

メーカーごとの使用期限

メーカーによって使用期限の扱いがことなります。以下は主要な試薬メーカーの使用期限に関する情報です。

メーカー使用期限(未開封)使用期限(開封後)保証期間
富士フイルム和光純薬設定なし設定なし到着後6ヶ月
メルク一部記載あり設定なし出荷後1年間もしくは使用期限のうち短い期日
ナカライテスク設定なし設定なし設定なし
関東化学設定なし設定なし非公開

明確な使用期限を設定していないメーカーが多いですので、自己責任で品質確認しつつ使う必要があります。

使用期限の管理方法

弊社では、試薬在庫管理システム「LabStocker」を開発しています。 LabStockerでは、試薬の使用期限を管理する機能があり、使用期限が近づいた試薬についてアラートを出すことが可能です。 スマホからも利用できますので、手軽に試薬の在庫管理を行うことができます。 是非、以下のリンクから詳細をご確認ください。

スマホから利用できる試薬在庫管理システム「LabStocker」の詳細へ